見る・遊ぶ

ハノイでトーリック川テーマに作品展 かつての清流を回顧

会場の様子

会場の様子

  • 0

  •  

 ハノイ・ホアンキエム区の「芸術文化センター」(22 Hang Buom, Hoan Kiem, Ha Noi)で現在、ブ・スアン・ドン(Vu Xuan Dong)さんの作品展「The Memory of To Lich River(ザ・メモリー・オブ・トーリック・リバー)」が開催されている。

館内や展示作品

[広告]

 4月30日に始まった同展。20年前の美術学校卒業制作である漆作品から、現代に至るまでに生み出した油絵、アクリル画、銅レリーフなど、トーリック(To Lich)川をテーマとした作品22点を展示している。今回の会場となった同センターは、くしくもトーリック川からホン川に流れ込む旧河口付近にある。

 「トーリック川のほとりで育った」というブさん。「ハノイの人々の生活を支え、にぎやかな往来を育んだ川は、私には美しく叙情的な光景として記憶に残っている。近代的な都市として区画整理が行われる中で、次第に汚染が進んだ」と嘆く。「濃い色を基調とした作品は、トーリック川の深刻な汚染を示している」とも。

 段ボールに描いた作品は、食べ物や日用品などの差し入れ時に使ったカートンを保管し再利用したもの。コロナ禍で「数え切れないほどの古い後悔(川にゴミを捨てるなど)がよみがえった」とブさんは話す。「まるで時間の貫流のように曲がりくねった」銅レリーフの作品には川の物語や歴史を描き、「清流の再現」への思いを込めた。

 開館時間は8時~17時(土曜・日曜は21時まで)。入場無料。5月30日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース