ハノイのザーラム県に4月30日、伝統工芸品「バッチャン焼」の創作体験ができる「陶芸博物館」(So 28, Thon 5, Bat Trang, Gia Lam, Ha Noi)がオープンした。
「陶芸の村」として知られるバッチャン村にできた同施設。観光客向けに、陶器の展示・販売、体験ワークショップ、イベントなどを提供している。工芸村の開発と陶芸の伝統維持を行う「Quang Vinh Ceramic(クアンビンセラミック)」と、ハノイ工芸村美術工芸品協会の「ベトナム工芸村センター」が運営する。「伝統的な工法を学ぶ陶芸家同士をつなげる役割だけでなく、先人たちが残した『陶器の神髄』に触れる機会を与え、陶器との出合いをもたらす場となれば」とマネジャーのブ・バン・キ(Vu Van Ky)さん。
地下1階、地上5階建て、バッチャン焼のレンガを模した建物7棟から成る。敷地面積は3700平方メートル、総投資額は1,500億ドン。館内の至る所に伝統的なセラミックタイル、モザイクタイル、焼きタイルなどを使ったユニークなオブジェが点在し、「まるで陶器工場の中に居るような臨場感が味わえる」という。
1階ではさまざまな種類の陶器を販売。2階はバッチャン工芸村の成り立つ歴史や、陶器を作る機材などについて学ぶ展示スペースとなっている。「古代から現代までの全エナメル種(象牙色、青いエナメル、セラドングリーンなど)を見たり、バッチャン村の陶器製品の色・形などの変化を感じたりすることができる」と、ブさん。
3階は宿泊スペースで、このうち2室はリビング付きの寝室、その他7室は寝室のみ。屋上には100人以上のイベントが可能な、ステージのある屋外シアターを用意し、レストランやカフェなども備える。地下のワークスペースでは、陶磁器の成形や描画が体験でき、職人や彫刻家と共に手作りが楽しめる(体験料=5万ドン、持ち帰り可)。
営業時間は8時~17時。入場料=3万ドン(カフェ利用を含む場合は4万ドン)。